中国のインターネット検閲だけに限らず、世界でも法的規制により、インターネット上の情報開示に何らかの制限が加えられている事例を探ってみましょう。米国は1996年2月に通信品位法というものを定めました。規制の対象は主に年少者に関するものとなっていました。また、この制限については、言論の自由に関する議論の対象にされていました。しかし言論の自由を擁護する側からの憲法修正第1条違反との訴えにより、6月には無効とされたようなのです。
また、2000年に施行されたデジタルミレニアム著作権法では著作権保護技術の解除プログラムに関する議論やその配布が犯罪と規定されたのです。これによって、オンラインでの著作権侵害の主張をより容易にしたといえます。しかしこの法律は既に、例えて言うなら、サイエントロジー教会などの幾つかの団体が著作権保護の訴えに見せかけて、気に入らない言論を封殺するために用いられているような制限といっていいかもしれません。
米国とフランスで争われているLICRA 対 Yahoo!の訴訟ではフランスの組織である、人種差別と反ユダヤ主義に反対する国際連盟略してLICRA とフランスユダヤ人学生連合UEJF はヤフーがナチの記念品を売るオークションサイトに出店を許しているとして訴えていました。これらの記念品はナチの戦争犯罪とホロコーストを賛美するものであるというように非難されたのです。
フランスではヤフーフランスのサイトがフランス法に反するとして閲覧を禁止する判断が示されたわけです。米国ではヤフーはフランスでの判断が合衆国憲法修正第一条に反すると主張し、カリフォルニア連邦地裁でヤフーの訴えが認められたのですが、連邦高裁で覆されたという経緯があります。モルディブではネット上で政府批判記事を発表した市民が逮捕されたという事例もあります。ブラジルのサンパウロ州はネットカフェの利用者に住所氏名と生年月日、電話番号と身分証明書番号の登録を義務付ける最初の州であります。