中国のインターネット検閲は、本当のところ、中国政府のどのような目論見によって、おこなわれているのでしょうか。米国の研究家グループによると、中国にとって不都合な情報がインターネット・ユーザーの目に触れないようフィルタリングする中国政府の検閲システムではありますが、実際にはすべてを見渡せる監視塔のようなもので、真の意味でのファイアウォールではないというのです。
実際の目論見は、監視されていると思わせることで国民に自主規制を促したいというのです。中国だけに限らず、やり方の違いはあるにせよ、何らかのインターネット検閲に似たものを実施している国は多いのです。このようにして、中国政府の検閲システムが真のファイアウォールだとしたら、これらの単語は中国のインターネット国境でブロックされるでしょう。しかしながら、実際にはブロックされるまで複数のルータは通り抜けています。
さらに、禁止されている単語やフレーズはすべてブロックされるはずで、実際には実験対象パスの28%が宛先アドレスまで到達したといいます。インターネットのトラフィックが重いときは、フィルタリング性能が悪化する傾向が見られているのです。そして、実験の結果、中国で禁止されていたのは、法輪功運動、1989年の天安門事件、ドイツのナチをはじめとする歴史的出来事、そして民主主義と政治的抗議活動に関する単語でありました。
研究者らによると、中国のインターネット検閲もキーワード・フィルタリングに基づいているのではないかということです。キーワード・フィルタリングの場合、特定のWebサイトをブロックするのでなく、特定の言葉をフィルタリングするわけです。そのため、プロキシ・サーバやミラー・サイトを使って検閲を回避することはできません。キーワード・フィルタリングは100%有効な方法ではありませんから、中国政府としてはユーザーの自主検閲を求めざるをえないというのか一考察なのです。